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ベトナム戦争での石原慎太郎

ベトナム戦争中の石原慎太郎氏の振る舞いについて、どこかで読んだはずだがと思って探していた記事がみつかった。本多勝一氏が2000年に書いたものだ。石川文洋氏の著書で石原本人が寄せた序文を引用している(赤字部分)。
40年の歳月を経れば人は思想や生き方を変えることも珍しくないが、この人物についてはどうだろうか。彼のその後の言葉と行動は、すんでのところで人殺しの引き金を引きかねなかった、このときの経験をどう反省するのだろう。

1.ベトナム戦争での卑劣さ
想えばもう三十余年も前 (1967年) のことになります。ルポ 『戦場の村』 (朝日新聞社連載、のちに朝日文庫) を書くため南ベトナム (当時) に滞在中、石原慎太郎がベトナムへやってきました。私がサイゴンにいるときだったので、何かの会合で他の記者たちと共に会ったことがあり、その帰りの夜道でニューギニアについて彼と話した記憶があります。
そのあと彼はサイゴンを離れて何ヶ所かの前線を取材に行ったようですが、肝臓だかを悪くしてひどい下痢で活動できなくなり、まもなく帰国したという噂をききました。もともと真の冒険家ではありえない人だから、修羅場には弱かったのでしょう。
それからほぼ一年のち、南ベトナムから私が帰国してまもなく、報道写真家の石川文洋が 『ベトナム最前線』 というルポルタージュを読売新聞社から刊行しました。これに序文を寄せた石原の文章を読んで、次の部分に私は少なからず驚かされることになります。


ベトナム戦線Dゾーンのチャンバンの砲兵陣地で、訪れた我々日本記者団に向かって、試みに大砲の引き金を引いて見ないかと副官にすすめられたことがある。 (中略) 番が私に廻って来そうになった時、同行していた石川カメラマンがおだやかな微笑だったが、顔色だけは変えて、 「石原さん、引いてはいけません。引くべきでない。あなたに、この向こうにいるかも知れない人間たちを殺す理由は何もない筈です」
といった。
躊躇(ちゅうちょ)している私に、陽気な副官は鉄兜をさし出し、”Kill fifteen V.C.!”
と叫んだが、幸か不幸か突然射撃中止の命令が入り、その時間の砲撃は止んでしまった。
私は今でもその時の石川君の、私を覗(のぞ)くように見つめていた黒いつぶらな瞳(ひとみ)を忘れない。童顔の、あどけないほどのこの若いカメラマンの顔に、私はその時、なんともいえず悲しい影を見たのだ。
彼がもし強く咎(とが)めていたら、私は天邪鬼(あまのじゃく)にその後まで待って引き金を引いていたかも知れない。

この文章からみると、石原は解放戦線または解放区の住民に対して、副官にすすめられるままに、大砲の引き金を引く寸前だったことになります。たまたま 「幸か 不幸か 突然射撃中止の命令が」 出たために、彼はそれを果たせなかった。もし中止命令が出なければ、第一には 「すすめられるままに」、そして第二の可能性としては 「彼 (石川文洋) がもし強く咎めていたら、私 (石原慎太郎) は天邪鬼にその後 (砲撃再開) まで待って引き金を引いていたかも知れない」 のです。
こういう小説家の神経と体質について、私がここで解説を加えるまでもありますまい。私はこのあと解放区の取材に長く潜入していましたから、時間と場所がすこしずれれば、ことによると石原の撃った砲弾が私のいた村にとんできたかもしれませんね。 (注1) 。
ここに見られるように、石原はベトナムへ行ってもせいぜい陣地までしか行けはしない。石川文洋の苛烈な体験はもちろん、私がやったていどの歩兵との最前線従軍さえできず、安全地帯にいて、卑劣にもそんな中から大砲だけは撃ってみるような、子どもの戦争ごっこくらいしかできないのです。しかも石川文洋が言うとおり、石原慎太郎にとって殺す理由など何もないベトナム人を砲撃しようとする鈍感さ。この卑劣で鈍感な男が政治をやろうというのであります。

大砲の引き金を引くことを躊躇させたもの、若い石川文洋氏のまなざしに湛えられた「悲しい影」をこそ、作家石原は深く自らの内側に引き入れるべきではなかったか。
臆病なら臆病でいい。本多氏の言う最前線まで行く勇気のないのは普通の人間だと思う。
その臆病さを自分については認めず、大砲を撃つという行為で「男らしさ」を誇示しようと思っていたのなら、その精神こそが卑劣なのだ。目の前の若者(石川氏)に対する反発のみで(『天邪鬼に』)、それだけの理由で人を殺す「引き金を引いていたかも知れない」とは、あまりにも人の命に対する重さに欠けていないか。

安全地帯にいて大砲を撃ち込む。それがある意味で、日本にいる私たちが現在行っている戦争の形態だ。「子どもの戦争ごっこ」感覚で、これから先、じっさいに人殺しを若者にさせようと画策する政治家が跳梁跋扈している現在、この人物も自分のサイトを「宣戦布告」と銘打っている。

at 14:54, 主義者Y, 政治家

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