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「STOP!教育基本法」のバナーについて

改悪法の参院本会議の採決により、当面の反対闘争としては「敗北」を喫したことになる。当ブログでは徹底抗戦の意を示すため、遅ればせながら(10月29日エントリー)「STOP!教育基本法」のバナーをサイドバー最上部に掲げた。法案が通過してしまった今、このバナーを掲げ続けることは意味がないのであろうか?ここでいったん「敗北」をしてしまい区切りのついたテーマなのだから、こんどは次の闘争課題に向けて差し替えるべきものだろうか?

そうは考えない。
正確に言えば、リンク先の全国連絡会サイトの動向もあるので、バナーそのものを替えることもあるかもしれないが、「教育基本法」をめぐる争闘をあきらめない意志を示し続けようと思う。それは今後、基本法の改悪によって動きはじめる学校教育法その他の下位関連法の改悪を注視し、抗していく闘いの継続でもあるし、なにより教育の根本法については挫折してはならない闘争なのだということを示すためだ。基本法そのものを奪回するたたかいは長い道のりになるだろう。しかし、あきらめてはならない。なぜか?
それは憲法の次に大切な法だからである。精神の自由をかち取り、守る陣地である基本法は、反撃によって取り戻すべき第一の目標だからだ。権力エリートたちの詐術によって奪われてしまったこの基本法のかけがえのなさを、なお関心薄く議論や運動に参入できなかった人々に訴え続ける必要がある。失ってしまった陣地がいかに大切なものであったかを、知らしめる必要がある。この訴えの重要性は、いったんの「敗北」のあとでも、いささかも減じるものではない。ふたたびの勝利のためには、どうしても欠かせぬ道程なのである。長い道のりではあっても未来の議会内多数派をかち取り、新たな基本法を成立させるため、この間の闘争と議論は知らしめられ、拡大されなければならない。

もちろん喫緊の課題としては、「共謀罪」もある。「国民投票法案」もある。だからバナーの位置としては2番目、3番目に移るかもしれない。防衛省法案(自衛隊の海外活動の本来任務化)については、悔しいけれどもついに当ブログでは批判記事を書けずじまいで採択されてしまった。その時々の最重要テーマはあるだろう。しかし「教育基本法改悪反対!」の旗は降ろさない。

為すべきこととしては「次の行動」もあろうが、古い言葉をあえて使うならば「総括」を欠いてはならないと思う。この間の反対運動の盛り上がりを前向きに評価して「これからも頑張ろう」というまとめ方は、元気を維持できるかもしれない。だが運動の質量を客観的に評価しなおす作業を怠っては、同じ敗北をくり返す。「理性の悲観主義、意志の楽観主義」が今こそ必要なのだ。例えばペガサス・ブログ版『転進? ─ 教基法敗北に際して ─ 』での総括のように。反対派政党のあり方(民主党含む)とメディア戦略の反省は私も必要だと思う。・・・後日詳述できれば
今回の教基法改悪・強行採決であきらかになったことは、いかに国会の周りを連日数千人の人々が反対の意思表示をしても、政権与党が(たとえ短期的には反発が大きく、一時的な支持の低下が予想されたとしても)肝心かなめの重要法案の採決に関しては強行策を辞さない、ということである。60年安保のとき、数十万の民衆が国会を包囲しようとも岸内閣は譲らなかった。たとえそれによって内閣自体が倒壊してしまったとしても。決定的に重要な法案に対しては、与党が政権を失いかねないくらいの議席減の危惧を与えて、はじめてその企図を阻止できるのだ。そのためには既存の組織・運動の緊密な結集と、そのうえに新たな運動論が開拓されなければ、到底おぼつかないだろう。量だけではなく質の限界をも超えなければ、私たちは勝つことはできない。
「自由」を奪う法はいったんそれが成立してしまえば、奪った権力側は「合法性」の装いのもとにその後の闘い・抑圧を有利に展開できる。その意味で次に控えた「共謀罪」法案の動向は気を抜けない。表現の自由を奪われること、発言への意志を萎縮させられてしまうことは、戦いの武器を奪われることである。憲法改悪という本丸の闘いでは、権力側ではさらに露骨な力の行使に踏み込むかもしれない。安穏として外堀を埋められてはならないのだ。

警戒せよ。総括せよ。意志と知の力を総動員せよ。


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at 23:08, 主義者Y, 教育基本法

comments(2), trackbacks(16), -

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GO, 2006/12/18 8:19 PM

こんばんわ
境域基本法を取り戻すたたかいについて、この2ヶ月間に培われた人々の決起(私ですらFAX闘争をした!)や交流の中で、私としては結構「楽観的」に考えています。
 その上で>量だけではなく質の限界をも超えなければ、私たちは勝つことはできない。…質をどう高めていくか?走りながら考えるとしましょう。

主義者Y, 2006/12/23 11:34 AM

>GOさん
超亀レスですみません。毎度コメントありがとうございます。
共謀罪や国民投票法の問題も継続してありますが、いまホワイトカラーエグゼンプションのほうに関心を深めつつあります。
これに対して日本のサラリーマン大衆はどのような反応を示すのか?これほどの露骨な搾取法制に対して、どれだけの政治的能動を示すのか?自分たちの利害に直結する問題に対しても、それでも行動も意思表示もなく沈黙と無関心のなかで受け入れてしまうのか・・
「質」を構築していく土壌に関わることなので、けっこう注視しています。










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津久井進の弁護士ノート, 2006/12/18 6:49 AM

教育基本法改正案が可決されました。  2006年(平成18年)12月15日〔仏滅〕は,忘れることのできない,たいへん残念な日になってしまいました。  しかし、この日までの一連の活動を通じて、私たちはいくつもの

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花のニッパチ、心のままに?, 2006/12/18 7:12 PM

 別に「改悪教基法成立に寄せて」を引っ張るつもりはない。事が、たいへん関連していることだから、ついついこうなってしまうだけだ。  さて、改悪教基法成立の陰に隠れて気づかない人もいるかもしれないが、最近2つの重要な出来事があった。一つは、政治資金規正法

milou's note Bis, 2006/12/18 9:12 PM

http://www.mainichi-msn.co.jp/eye/shasetsu/news/20061217k0000m070113000c.html 毎日新聞2006年12月17日 社説:国会閉会へ 民主党の顔も見えなかった 安倍政権発足後、初の臨時国会が事実上閉会した。改正教育基本法の成立をひたすら急いだ政府・与党は批

+++ PPFV BLOG +++, 2006/12/18 9:39 PM

国会閉会へ 民主党の顔も見えなかった(毎日新聞社説2006/12/16) http://www.mainichi-msn.co.jp/eye/shasetsu/news/20061217k0000m070113000c.html 安倍政権発足後、初の臨時国会が事実上閉会した。改正教育基本法の成立をひたすら急いだ政府・与党は批判されて当然

秘書課村野瀬玲奈です, 2006/12/19 3:22 AM

さて、参議院本会議の採決での「敗北」を抱きしめて、私たちは何をすべきでしょうか。まず私が思うのは、この間のリアルでのあるいはサイバー上での教育基本法改定反対運動を通じてつちかった連帯感と教育基本法への理解と関心は何があっても失うべきでないということ。

かめ?, 2006/12/19 3:36 PM

風邪気味で調子悪いなあ、などと思いつつ ビールをがばがば飲んだのが悪かったのか、16日の土曜日 珍しく熱を出して寝込む。 というか。 わしの場合、ちょっと具合が悪いといくらでも眠れるのよねぇ。 昨日も1日に30時間ぐらいは眠ったな(算数は無視)。 で

残 照, 2006/12/19 11:00 PM

政府提案の改悪・教育基本法が本日参院本会議であれよあれよと言う間に可決成立されてしまいました。 日本社会の明日を担う児童、生徒らこどもたちの教育指針の根幹を為す教育の憲法たる基本法が、何故いま改変が必要なの?、どうして徹底審議しないの、という広範な疑

津久井進の弁護士ノート, 2006/12/20 3:43 PM

「教育基本法の改正は憲法に反しているから裁判に訴えることはできないのですか?」 という質問がいくつも寄せられました。  残念ながら現時点での答えはNoです。  なぜかというと、日本の裁判所では具体的な紛争処理

闘うリベラルのチャンネル(新宅), 2006/12/21 5:05 PM

国家と国家権力機構とが日常意識で混同されているのにつけ込んで、国家権力の担い手や彼らと結託した支配階級は、しばしば「愛国心」の必要性を強調することによって、実際には国家権力の意思に従順な態度を正しいこととして国民に要求することがある。国家と国家権力機

みんななかよく, 2006/12/21 5:44 PM

前夜対話集会「靖国・教育・天皇制」 いま、学校や労働の現場をはじめ、日本社会の閉塞感は頂点に達しています。安倍政権は、任期中の憲法「改正」を公言し、「北朝鮮の脅威」を煽りながら、教育基本法の改悪など、私たちの生きる場そのものを根底から変えようとし

小市民的な幸せの日々, 2006/12/29 7:45 AM

こんにちは、管理人のyasutsujiです。 今年も押し迫りました。今日は手帳を作りました。

平和への結集ブログ, 2007/02/02 12:30 AM

吉岡 滋子 教育基本法改悪案が強行採決によって成立させられてしまいましたが、この間の経過を振り返るなかで思ったことを記しておきます。 まず、どうして「成立」という結果になったのか?相手が安倍政権という道理の通らない極右勢力であるため、強引に強行されてし

平和への結集第2ブログ, 2007/04/05 1:11 PM

実際の国民投票では、有権者は様々な記号を使って様々な方法で記載することが予想されます。 例えば○や×は、「賛成」「反対」の記載欄を肯定的/否定的に選択する記号として使用できるだけではなく、改憲案そのものに「賛成」「反対」の