今日の「
天声人語」から
都内の私大で第二外国語のスペイン語を教えている知り合いによると、年々辞書を持たない学生が増えているという。毎年、最初の授業で何冊かの辞書を推薦するのだが、今年3回目の授業で尋ねたところ、クラス30人のうち購入したのは3人だった。かなり前なら、外国語を学ぶのに辞書を買うのは常識だった。いまの学生が辞書を買わない理由は「高い」「重い」「引くのが面倒くさい」の三つだという。
辞書なしでどうやって外国語を学ぶのか?自分自身は英語が恥ずかしいくらい不得手で、ドイツ語も大学で6年間(笑)おつきあいした口だが、辞書すら買わんというのは信じがたい・・・
辞書に限らず、本というものを買っているのだろうか。ネットでだいたいのことは分かってしまうから必要ない、などと考えてないだろうな?
「検索エンジン」が、かえって人間の知的能力を減退させていると本気で思ってしまう。モニター画面で読める文字数なんてたかが知れている。早い話、2時間も3時間も見ていられるか?マルクスの「経済学哲学草稿」をパソコンで読めるか?無理だろ。ネット上に人類の智慧がすべてちりばめられていると思い込んでいるとしたら大間違いだ。
ネットの記事は知識を仕入れるのには便利だが、吟味する力は育たない。ましてや思索の力や精神性を深めるなんて、よほどの名文に頻繁にヒットするようでなければ機会はない。自分の力を超えるものに「打ちのめされる」ことを通じて成長していくんだから。本なら我慢して読みとおしていくだろうが、ネットならプイッと違うサイトに行けばよい。堪え性が身につかない。
そんな長大で読みにくいものは時代遅れで読む必要はない、と開き直る奴がいるのかな。もしいたら、路上で本を焼いたファシストとどこが違うんだ?
学生は最低でも3日で1冊は読め!!!
自分の読解力が追いつかない本を読め!!!
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