日本国憲法第12条 この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。
評価:
山上 たつひこ 小学館クリエイティブ ¥ 2,625 (2013-02-22) |
サイドバーに掲げてある「石の花」文庫版第5巻から。
「石の花」は坂口尚氏の代表作のひとつで、第二次世界大戦のユーゴスラビア・パルチザン戦争が物語の舞台になっています。
「苦労だって!? 大人たちが戦争を始めるんじゃないかッ
どうしてポルックやミーチャがひどい目にあわなけりゃならないんだ
そんな苦労を背負わなけりゃならないんだ!」
「戦争を仕かけたほうは悪い しかし売られた方は正義のための戦いだ」
「でもカル その善悪のために どうして子供たちが苦しめられなければいけないんです!? 子供たちは白だとも黒だとも知らないし いってもいないんですよ
それなのに どうして!?」
実は、このへんが昔はピンとこなかったのです。でも「これは何が言いたいのだろう?」という違和感としては残っていました。
この作品を読んだ最初のころは、善悪を必死になって争うという次元とは別に「子ども」の軸を立てることに、まだ洞察力というか想像力が及んでいなかったのでしょう。今でも私個人としては自分の血を分けた子のいる人間ではないですけれど、ある年代を経て、また特に「この時代」を生きるにつれ、今は少し自分が変わってきたように思います。
「理屈どおりにいかんのが現実なのさ」と、あきらめて受け入れる大人
けれどその「現実」の創成に、子どもは参加をしていません いいとも悪いとも言ってません
そんな「現実」を子どもに押しつける大人は、無責任の謗りを免れないのではないですか
われわれ大人は
偽ることをやめて、誠実さを取り戻さねばならないし
あきらめることをやめて、希望をつくりださなければいけないのではないでしょうか
最近わたしが考えているのはそういうことです
「石の花」 じゃないけれど 「石の花」!
*「この時代」は「ザマナイ」にひっかけてます。また、原発震災後の日本でもあります。
健やかな子らは なぜ消えた
風になびく髪は なぜ消えた
心ない仕打ちよ ザマナイ
ザマナイ ザマナイ
清き故郷は なぜ消えた
哀れなるわが大地
数え切れぬ 爆発 閃光に
引き裂かれたわが心よ
作詞:Ulugbek. Esdauletov 原語訳:アケルケ・スルタノワ
日本語詞:高橋朋子
ミッテル・バウ・ドーラ収容所を見に来る「観光客」くらいしか泊まることはない(だろう)ノルトハウゼン。その駅舎内の書店をぶらぶら歩いていたら
これは上村一夫ではないか!
その隣は「いっきゅう」・・・!!
坂口尚の「一休」ではないかぁ!!!
で、嬉しさのあまり買ってきてしまった。ところどころのわずかなドイツ語しか拾い読みできないのだけど。日本でも坂口尚氏の作品は、手に入れらるかぎりのものは古本屋も含めて全て揃えているのだった。それがドイツの一地方都市の小さな本屋で目にしようとは!
上村一夫といい、ドイツのコミック出版はなんとマニアックなのだろう。
これはスオメンリンナ島の軍事博物館、ハメーンリンナの砲兵博物館、パロラ戦車博物館で買ってきた書籍・DVD。
それから わたしたちは 大きくなった
こどもだった わたしたちは みな 大きくなった
わたしたちの うちの一人は 留学のために 羽田をたった ばかりで
もう一人は 72年の年の2月の 暗い山で 道にまよった
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