さまざまな角度から批判される特定秘密保護法だが、こんなことも
<秘密保護法案>「過去の外交文書も指定」…森担当相
森雅子同法案担当相は29日の参院国家安全保障特別委員会で、特定秘密に指定される外交文書について「過去の文書も要件を備えれば指定できる」と述べ、過去の領土交渉などの記録も新たに指定されるとの見通しを示した。
同法案は特定秘密も「原則60年」で公開する規定を盛り込んだが、これまで非公開だった戦後の外交文書が改めて指定されることで、事実上100年を超えて秘匿され続ける可能性が出てきた。
今年で戦後68年。1960年の安保条約からも53年。
おそらく私たち国民に知らされていない交渉経過や議論・判断の資料はあるはずだ。それが特定秘密に指定されれば、さらに60年・・・その秘密を取り扱う役人・政治家をのぞいて、私たちの存命中は誰も知ることはできない。
私たちは生きている間にそれを知ることはできず、当時の政策責任者の批判をしたり責任を問うことはできない。
安倍首相の好きな「歴史の判断」を担う歴史研究者が、それにアプローチすることすらもできない。
いいのかそれで?
これはいったい誰のための「特定秘密」なのだ?
60年というのは、秘密を指定した責任者が生きている間は隠し続けられるという期間だ。死ぬまで責任は問いません、ということを保障した期間だ。どんな無責任なこともしても。
「40時間超の議論をした」と、胸を張って言えることか?!
特定秘密保護法に賛成する人たち。
あるいは反対の声を挙げようとしない人たちよ。
あなたたちは、そこまで為政者たちを信頼するのですか?
かけがえのない自分の自由を差し出しても、自分の安全を彼らが守ってくれると信じているのですか?
あの福島原発の惨状を経験したあとでさえ!
そのことを声を大きくして叫ぶのが「テロ行為」と同じ(石破茂ブログ)ならば、抗う声をあげる者は、いつか必ず「対テロ戦争」のターゲットにされてしまうでしょう。
国内法の及ばないグアンタナモ基地の囚人のように、どんな仕打ちをしてもかまわない「テロリスト」扱いをされるでしょう。
こんな予言をするのは大げさなことでしょうか? サヨク特有の扇動プロパガンダでしょうか?
この社会は、すでに反戦ビラをポストに入れただけで逮捕されます。
放射能ガレキ受け入れ反対を叫んだ人が、駅構内を通過しただけで逮捕されます。
こういうことも「自分には関係ない」と思う人は、おそらく以下のようになるだろうと私は想像します。
ブラック企業にさんざん痛めつけられて、食べるために自衛隊に入らざるを得なくなった若者が、集団的自衛権を認めた
国家安全保障基本法(早ければ来年中に国会提出)のもとでアフガニスタンに向かい、戦後はじめて日本人兵士として「戦死」したときに、
「中国や北朝鮮から日本を守ってくれるアメリカとの同盟のためには、しかたのない犠牲なんだ」
「自分で選んだ仕事なんだから誰のせいでもないさ。自己責任だ」
「日本の国益のために死んだ彼は英霊じゃないか。英霊の名誉を汚す反対派の連中はとんでもない!」
と、「自分には関係ない」ことを放置する人々は、安全・安心な日本社会のなかで、荒んだ生活を拡げていくことでしょう。
これが戦争のできる国なんです。
私はそれが絶対にイヤだ!!